住宅ローンでは変動金利が良いか、固定金利が良いかという点で悩む方がいます。
ですが、金利をどうするかを選ぶ前に、住宅ローンの返済方法を元利均等返済にするか元金均等返済にするかを選ばなければいけません。
この記事では、元金均等返済とはどのような住宅ローンかや、元金均等返済のメリットとデメリットや元利均等返済との違いについてなどをご紹介します。
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弊社へのお問い合わせはこちら住宅ローンの元金均等返済とは?元利均等返済との違いをご紹介
まずは、元金均等返済と元利均等返済を簡単にご説明します。
元金均等返済とは、毎月支払う住宅ローン返済額の「元金」が一定となる返済方法です。
元利均等返済は、毎月支払う住宅ローンの「返済額」が一定になります。
つまり、2つの支払い方法の違いは、一定になるのが元金か返済額かという点です。
元金均等返済は住宅ローンや奨学金に使われることが多い返済方法で、元利均等返済は住宅ローンや奨学金に加えて、アパートローンの返済に使われることが多い返済方法です。
元利均等返済を勧める金融機関が多く、金融機関によっては元金均等返済を扱っていない場合があるようです。
元金均等返済の概要は、元金を一定にして残高に応じた利息を上乗せしていくので、最初は返済額が多くなりますが、徐々に返済額が下がっていきます。
住宅ローン支払い開始時は返済額が多くなるため、住宅ローンの審査基準では年収が高めの設定になっている金融機関が多いのが特徴です。
具体的に、元金均等返済をした場合と元利均等返済をした場合で、どれくらい返済額に違いがあるかシミュレーションでみてみましょう。
借入額が2,000万円で、借り入れ期間30年、違いをわかりやすくするため固定金利年1.5%とします。
●1年目:元金均等返済79,791円(元金55,555円、利息24,236円)/元利均等返済69,024円(元金44,634円、利息24,390円)
●10年目:元金均等返済72,291円(元金55,555円、利息16,736円)/元利均等返済69,024円(元金51,081円、利息17,943円)
●20年目:元金均等返済63,957円(元金55,555円、利息8,402円)/元利均等返済69,024円(元金63,960円、利息5,064円)
上記の1年目と20年目を比べると、1年目では元金均等返済の返済額のほうが高いですが、20年目には元金均等返済の返済額が元利均等返済の返済額より安くなっているのがわかります。
同じ額の住宅ローンを組んでも、これだけ返済額に差が出るので、返済方法は慎重に検討しなければいけません。
元金均等返済で住宅ローンを返済するメリットとデメリットとは
では、元金均等返済とは住宅ローン返済でどのようなメリットとデメリットがあるのかみていきましょう。
元金均等返済のメリットは、返済額がどんどん少なくなることです。
元利均等返済に比べると元金の減少が早くなるので、元金均等返済と元利均等返済が同じ借り入れ期間だった場合、元金均等返済のほうが総返済額は安くなるのが魅力でしょう。
総返済額が安くなるのは、利息の返済額が借り入れ残高によって異なるからです。
上記のシミュレーションでも、元金均等返済は元金が一定なのに対し、元利均等返済は元金が少しずつ高くなるのがわかります。
元金均等返済のデメリットは、住宅ローン返済開始当初の返済額がもっとも高くなる点です。
何も考えずに元金均等返済を選んでしまうと、返済開始当初からローン返済が苦しくなります。
また、住宅ローン借り入れの審査が厳しくなるのも難点でしょう。
そのため、融資限度額が元利均等返済で契約するよりも少なくなる可能性があります。
さらに、元金均等返済を扱っていない金融機関があるので、元金均等返済にしたくても選択できないかもしれません。
元金均等返済のメリットとデメリットとの比較のため、元利均等返済のメリットとデメリットもチェックしておきましょう。
元利均等返済のメリットは、住宅ローンの返済額が一定なので、返済計画が立てやすい点です。
上記のシミュレーションをみてもわかるように、固定金利であれば返済額はずっと変わりません。
元利均等返済のデメリットは、元金均等返済と同じ借り入れ期間なら元利均等返済の総返済額が多くなり、借り入れ金残高の減り方が遅い点です。
その上、元利均等返済は変動金利のプランを利用すると、金利の上昇で返済額がさらに増加するかもしれません。
金利は一般的に半年に1度見直されます。
住宅ローンを元金均等返済にするのに向いている方の特徴
元金均等返済とは、毎月支払う住宅ローン返済額の元金が一定となる返済方法で、返済額がどんどん少なくなるのがメリット。
しかし、住宅ローン返済開始当初の返済額が高くなるデメリットがあります。
そんな元金均等返済に向いているのは、ある程度の蓄えがある方です。
元金均等返済を利用してマイホームを購入したいときには、頭金の他に住宅ローン返済開始時の高額な返済額を返済できる体力が必要になります。
住宅ローンを組むとき、「返済額が高額なのは最初だけだから」と無理して返済計画を立てると、すぐに返済が苦しくなるケースがあるのです。
せっかく手に入れたマイホームをすぐ手放すことがないよう、用意した資金で1年は返済ができるくらいの準備をしておくと良いでしょう。
また、元金均等返済では返済額が少しずつ安くなっていくので、結婚したばかりでまだ子どもがいない共働きの家庭にもおすすめです。
共働きであれば、住宅ローンの返済が高額の期間は夫婦で稼いで住宅ローンを返済できます。
子どもが生まれて成長すれば、教育費が必要になるでしょう。
子どもは成長するにつれて、お金がかかります。
住宅ローンの返済額が徐々に安くなれば、住宅ローンに充てていた分を子どもの教育費に充てることが可能です。
不動産投資家の場合は、長期保有が前提なら元金均等返済がおすすめになります。
元金均等返済は、月日が経つと返済額が少なくなるのが特徴です。
マンションやアパートなどは年月が経つと劣化し修繕費がかかるので、ローン返済が少なくなればそのコストを捻出できます。
ここで、元利均等返済が向いているのはどのような方なのかもチェックしておきましょう。
元利均等返済に向いているのは、計画的にお金の管理ができる方です。
元利均等返済は元金均等返済とは違い、住宅ローン返済開始時から大きく返済額が変わりません。
返済額がだいたいわかっているので、どれくらいのお金を貯金していけるかも計画できます。
住宅ローン返済開始時から貯金をして、子どもが成長して教育費が必要になったときに貯金を使えるようにしておける方であれば、元利均等返済はおすすめのローン支払い方法です。
不動産投資家の場合は、節税対策をしたいなら元利均等返済を選ぶと良いでしょう。
元金返済は経費にできませんが、利息部分は経費として処理できるので、ローン返済当初は元金よりも利息を多く払う元利均等返済では節税できるのです。
まとめ
住宅ローンの返済方法である元金均等返済について、元利均等返済との違いをご紹介しました。
元金均等返済は住宅ローン返済開始時には大変な思いをするかもしれませんが、早く住宅ローンを完済したい方におすすめの方法です。
同じ借り入れ期間であれば元利均等返済よりも元金均等返済を選んだほうが、総返済額が安くなるので、少しでもお得に住宅ローンを契約したい方にもピッタリの返済方法でしょう。
結婚してすぐにマイホーム購入を検討している方や、共働きの夫婦にもおすすめです。
ただし、固定金利ではない場合は金利の上昇などで、この記事でご紹介したシミュレーションと同じ結果にはならないケースがあります。
長期間にわたって返済する住宅ローンは、将来どのようなことが問題になるか不確定な部分が多いものです。
リスクがあることを認識して、金融機関の担当者とも相談しながら、無理のない返済方法を計画しましょう。
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