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住宅金融支援機構の制度改正で何が変わる?フラット35で融資限度額や全期間固定金利住宅ローン借換と変動金利から固定金利へを解説

鈴木 賢一

筆者 鈴木 賢一

不動産キャリア22年

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住宅金融支援機構による制度改正により、全期間固定金利の代表的な選択肢であるフラット35が大きく変わろうとしています。
とくに融資限度額の引き上げや、変動金利から固定金利への住宅ローン借換を検討している人にとって、今回の内容は今後の資金計画を左右しかねない重要なポイントになります。
しかし、専門用語が多く、自分にとって本当に有利なのかどうかを判断しづらいと感じる人も少なくありません。
そこで本記事では、制度改正の概要から、フラット35の特徴、変動金利から固定へ切り替えるタイミング、さらに会社員や自営業の人が実際にどのような手順で進めればよいのかまで、一つずつ整理して解説していきます。
将来の金利動向に不安を感じている人こそ、最後まで読み進めて、より安心できる住宅ローン選びに役立ててください。

住宅金融支援機構の制度改正でフラット35がどう変わる?

令和7年度補正予算では、住宅金融支援機構が提供する全期間固定金利型の住宅ローンであるフラット35について、複数の制度改正が予定されています。
主な改正点としては、融資限度額の引上げや床面積基準の緩和、借換融資における子育て世帯向け金利引下げ制度の適用拡大、借入期間基準の見直しなどが挙げられます。
これらはいずれも、住宅取得や借換えを検討する人の選択肢を広げ、安心して長期の返済計画を立てられるようにすることを目的としています。
まずは、今回の制度改正の方向性を押さえておくことが大切です。

なかでも注目されているのが、フラット35の融資限度額の引上げです。
国土交通省および住宅金融支援機構の公表資料によると、融資限度額は従来の8,000万円から1億2,000万円へと拡大され、令和8年4月頃の適用開始が予定されています。
対象となる資金使途は、従来どおり自ら居住するための住宅の建設資金や購入資金(新築・既存)などであり、投資用や事業用などは含まれません。
高額な住宅を検討する場合でも、自己資金と組み合わせることで、フラット35による長期固定の安心感を活かしやすくなる点が大きな変更点です。

融資限度額の拡大は、「住宅ローンを考えてる人」の購入計画や予算の組み立て方にも影響を与えます。
これまでは物件価格や諸費用の一部を別のローンや手元資金で賄う必要があったケースでも、フラット35だけで必要な資金をほぼカバーできる可能性が高まり、資金計画が整理しやすくなります。
一方で、借入可能額が増えることは、無理な借入をしてしまうリスクにもつながるため、返済負担率や将来の収入見通しを踏まえた慎重な予算設定が欠かせません。
変動金利から全期間固定金利への借換えを含め、長期的な家計バランスを意識したシミュレーションを行うことが、制度改正後の上手な活用につながります。

項目 改正前 改正後(予定)
融資限度額 上限8,000万円 上限1億2,000万円
適用開始時期 現行制度継続 令和8年4月頃予定
主な資金使途 自宅建設・購入資金 自宅建設・購入資金

住宅ローンを考えてる人必見!フラット35(全期間固定)の特徴とメリット

フラット35は、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供する、最長35年の全期間固定金利型の住宅ローンです。
民間金融機関がいったん融資を行い、その債権を住宅金融支援機構が買い取り、機構が長期の資金調達を行う仕組みになっています。
この仕組みにより、返済が終わるまで同じ金利で借りられる長期固定型ローンが安定的に供給されています。
金利は申込時ではなく資金を受け取る時点で確定し、その後は完済まで変わらないのが大きな特徴です。

全期間固定金利の最大のメリットは、返済額が変わらないため、家計管理や将来の資金計画が立てやすいことです。
変動金利では、金利上昇により月々の返済額や総返済額が増える可能性がありますが、フラット35であれば金利変動による返済額の増加リスクを避けることができます。
特に、教育費や老後資金など長期的な支出も見据えながら住宅ローンを組みたい人にとって、返済額の見通しを立てやすい点は大きな安心材料になります。
また、景気や金利動向を頻繁に気にせずに済むため、精神的な負担を軽減しやすい点も評価されています。

フラット35には、一定の省エネルギー性能や耐震性などを満たした住宅を対象に、借入金利を一定期間引き下げる優遇制度があります。
代表的なものがフラット35Sで、省エネ性や長期優良住宅などの基準を満たすことで、当初一定期間の金利が所定の幅で引き下げられます。
近年は、省エネ性能の高い住宅に対して、金利優遇や補助金、税制優遇を組み合わせて支援する方向性が強まっており、今後の制度改正とも連動して、基準を満たす住宅ほど総返済額を抑えやすい流れになっています。
そのため、住宅ローンの検討とあわせて、住宅の性能や優遇制度の適用可否を確認しておくことが重要です。

項目 内容 住宅ローン検討への影響
金利タイプ 最長35年の全期間固定 返済額の変化リスク軽減
仕組み 機構が債権を買い取り長期資金調達 安定した長期固定金利の供給
優遇制度 省エネ・長期優良住宅で金利引下げ 総返済額の抑制と性能向上の両立

変動金利から安心の固定へ!借換えを検討すべきタイミングとチェックポイント

住宅ローンの金利タイプは、変動金利型、固定金利期間選択型、全期間固定金利型の大きく3種類があります。
国土交通省の資料では、変動金利型は金利が見直しのたびに変動し、返済額が将来的に増える可能性がある一方で、全期間固定金利型は借入時の金利が完済まで変わらないと整理されています。
また、変動金利型を利用している人は全体の約8割に達しており、政策金利の引き上げを背景に国土交通省が金利上昇リスクへの注意喚起を行っている状況です。
このため、変動金利で借りている人にとって、全期間固定金利への借換えを検討する重要性が高まっています。

変動金利から固定金利への借換えを検討するタイミングとしては、残り返済期間がおおむね10年以上あり、残高が1,000万円以上残っている場合に効果が出やすいとされています。
加えて、現在の適用金利と借換え後の固定金利との差が0.3%〜0.5%以上あるかどうかが、総返済額の削減効果を左右する目安になります。
さらに、今後も金利上昇が続く可能性を踏まえると、教育費など他の支出が増える前に、返済額を固定しておくことを優先する考え方も有力です。

借換えを具体的に検討する際は、表面上の金利差だけでなく、諸費用や団体信用生命保険の条件、完済時期を含めた総返済額で比較することが大切です。
たとえば、借換えには事務手数料、保証料、登記費用などが必要であり、一般的に数万円から数十万円の負担が生じます。
また、団体信用生命保険の保障内容が変わる場合や、借換えによって返済期間を延ばすと総返済額が増えることもあるため、住宅金融支援機構のシミュレーションなどで複数のパターンを比較検討することが望ましいです。

項目 確認のポイント 見直しのねらい
残高と期間 残高1,000万円超・残期間10年以上 借換効果が出やすい条件
金利差 現ローンとの差0.3〜0.5%以上 総返済額の明確な削減
諸費用・団信 手数料・保証料・保障内容 総支払額と安心度の両立

住宅ローンを考えてる人が取るべき具体的な行動ステップ

まず新規で住宅ローンを組む場合は、今後の収入や生活費、教育費などを踏まえて、無理のない返済額から予算を逆算することが重要です。
そのうえで、全期間固定金利のフラット35と、民間金融機関の変動金利や固定期間選択型を比較し、返済額と金利変動リスクのバランスを検討します。
さらに、頭金や諸費用、将来の修繕費を含めた総額を整理し、どの金利タイプをどの割合で組み合わせるか、複数の返済パターンを事前にシミュレーションしておくと安心です。

次に、借換えを検討する場合は、現在利用している住宅ローンの金利種別、金利水準、残高、残り返済期間、団体信用生命保険の条件などを一覧にして整理します。
そのうえで、フラット35など全期間固定金利への借換えと、引き続き変動金利を利用した場合の総返済額や毎月返済額を比較し、諸費用を含めてもメリットが出るかを確認します。
借換え手続きでは、事前審査、必要書類の収集、抵当権抹消と新たな抵当権設定など、一定の時間と手間がかかるため、返済期間に十分な余裕があるうちに検討を始めることが大切です。

また、将来の金利動向に不安を感じる場合は、早い段階で住宅ローンに詳しい専門家へ相談することが有効です。
相談時には、現在の収入や家計の状況、住宅ローンの返済予定表、ボーナス払いの有無、今後のライフプランの希望などを準備しておくと、より具体的な助言を受けやすくなります。
こうした情報を基に、全期間固定金利への切替えや返済期間の見直しなど、自分に合った対策を検討することで、長期にわたる返済への不安を軽減しやすくなります。

場面 押さえたいポイント 準備しておきたい情報
新規借入の検討 無理のない返済額の把握 家計収支と将来の支出予定
借換えの検討 総返済額と諸費用の比較 現在の金利条件と残高一覧
専門家への相談 金利タイプと返済計画の整理 返済予定表とライフプラン

まとめ

住宅金融支援機構によるフラット35の制度改正は、融資限度額の拡大だけでなく、全期間固定金利という大きな安心を得ながら、将来の家計を守るための重要な機会となります。
変動金利から固定金利への借換や、新規に住宅ローンを組む際には、残高や返済期間、諸費用まで含めた総返済額を丁寧に比較することが欠かせません。
ただ、ご自身だけで判断するのは難しい場面も多いため、制度や金利に詳しい不動産会社へ早めに相談し、一緒に最適な返済プランを組み立てていきましょう。
当社では、お客様一人一人の状況を丁寧に伺い、無理のない安全な住宅ローン選びを全力でお手伝いいたします。

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