都心マンション価格中古、新築時の最大3倍(日経新聞記事より)
2024-05-06
中古マンションを売買する際の目安となる再販価格(リセールバリュー)が東京都心で高騰しています。築10年程度のマンションの売却価格は最大で新築時の約3倍に上昇しました。香港やシンガポールなどと比べ物件に割安感があるうえ、円安が海外からマネーを呼び込む環境にあります。東京は賃貸に回した際の利回りも比較的高く、中古市場は高値が続く公算が大きいです。 不動産調査会社の東京カンテイ(東京・品川)が2023年の首都圏や関西地区などを対象に築10年程度の中古マンションの平均希望売り出し価格を駅ごとに調べて、新築時の販売価格と比較した。近く公表する。 東京メトロの千代田線「新御茶ノ水」駅(千代田区)周辺の物件は、10年ほど前に竣工したマンション価格が新築時の約3倍になりました。3.3025平方メートル(1坪)あたり424万8000円だった平均分譲価格は、1255万2000円に高騰しました。2013年に竣工した「ワテラスタワーレジデンス」東急、安田、東京建物は分譲時の平均価格が1億118万円だが、中古市場での再販価格は2億7823万円になった。 次いで上昇率が高かった東京メトロ南北線の「六本木一丁目」駅(港区)は約2.7倍になった。坪単価は479万6000円から1274万2000円に上昇した。分譲価格が1億8885万円だった「アークヒルズ仙石山レジデンス」森ビルの再販価格は3億5760万円になっている。 関西ではJR西日本の大阪駅周辺(大阪市北区)の物件が約2倍に、名古屋でも名古屋市営地下鉄の久屋大通駅(名古屋市中区)が約1.4倍になった。約10年前に竣工した物件は、東日本大震災による先行きの不透明感などから販売価格が安かったという事情もある。 価格の押し上げ要因が海外の個人マネーの流入です。外国人向けに都心の中古マンションなどを販売する不動産会社ハウジング・ジャパン(東京・港)のジョー・リグビー会長は「新型コロナウイルス禍が一服して以降、海外勢の売買は堅調です。ドル建てでみる都内の物件価格は上がっておらず割安感が高い」と話します。 背景にあるのは対ドルで進む円安だ。 2021年 1月時点で1ドル=103~104円台だった対ドルでの円相場は足元で一時160円の水準まで下落しました。このGW中に、政府の介入ありましたが、また円安方向に進むでしょう。中古マンションの価格は円安に振れ始めた2021年に入り騰勢を強めています。 もともと東京の不動産はシンガポールやニューヨークなど海外都市と比べると価格水準は低かったです。日本不動産研究所(東京・港)が2023年10月時点の各都市のマンション価格を指数化したところ、東京都港区(指数=100)に対し香港263.4、ニューヨーク142.9、ロンドン205.4と、都内の物件の割安感は際立ちます。 東京は投資利回りが高いのも投資マネーをひきつけます。都市比較サイト「Numbeo」によると、賃貸利回りは東京都心で3.2%。シンガポール(3.1%)や香港(1.8%)を上回っています。 港区や千代田区では築10年ぐらいの中古マンションでも、表面5~6%の利回りが見込めるといわれます。 総務省が4月に公表した人口推計によれば、2023年10月1日時点の都道府県別の人口は47都道府県のうち東京都だけ人口が増えました。一極集中が続き、賃貸住宅市場は供給不足の状態にあります。賃料相場は今後も上昇が続くとみられています。
中古物件でも「億ション」が目立つ。東京カンテイによると、東京都心(千代田・中央・港・新宿・文京・渋谷)の中古マンション平均希望売り出し価格は3月で、70平方メートル当たり1億1507万円だった。前年同月比では13.1%高く、過去最高の水準が続きます。
この価格上昇は、横浜にも影響しておりまして、最近の事例ですと、横浜駅直結の「THE YOKOHAMA FRONT TOWER」神奈川区の物件は、現在の売り出しが価格が、55㎡1億5000万円ですが、1坪あたり900万ですが、売り出し時は、600万だったので、2024年竣工して入居が始まると1.5倍に高騰しております。