日経平均株価が5万円を突破し、株高の資産効果を受けて高額消費が盛り上がっています。松屋では11月の宝飾品の売上高が前年同月比約2.5倍に増加し、イタリアの高級車メーカー、フェラーリの11月新車販売台数は過去最高を更新しました。物価高と賃金の伸び悩みが続く中でも、株高に伴って1兆5000億円の消費押し上げ効果を見込むとの試算もあります。
12月5日夕、松屋銀座店(東京・中央)4階にある宝飾・時計売り場は来店客が次々と訪れていました。都内在住の50代夫婦は「結婚25周年の記念品を探しに来た」と高額時計などを吟味していました。
松屋では11月、外商を含む国内客の宝飾売上高が前年同月比で約2.5倍と大きく伸びています。時計の売上高も約65%増でした。銀座店の100周年記念イベントに合わせて宝飾品など高額品を前面に打ち出して売上高を大きく押し上げました。
高島屋では11月の外商部門の売上高が前年同月比4%増え、7月から5カ月連続で前年実績を上回ります。「10月に入り、500万~1000万円の海外ブランドの高級時計や、1000万円以上の宝飾品などが売れた」(同社)という流れになっています。
伊勢丹や三越が9月に開いた外商顧客向けの大型催事も同時期開催としては過去最高の売上高を記録しました。三越伊勢丹ホールディングスは年300万円以上の買い物をする顧客からの2025年度の売上高見通しを従来想定から60億円上方修正しました。
高額消費を下支えするのが株高です。高市早苗首相の就任以降、サナエノミクス日経平均株価は上昇し11月4日には5万2623円の最高値を更新しました。
野村証券の岡崎康平チーフ・マーケット・エコノミストの分析によると、2025年末まで日経平均株価が4万8000円程度を維持すれば、家計の保有株式や投資信託残高は半年間で50兆円程度増える見込みです。最終的に1兆5000億円程度の個人消費の増加が期待できるとみられています。
国内消費は年340兆円ほどのため、1兆5000億円の消費増は年間消費の0.4ポイント程度の上振れにつながる計算です。岡崎氏は「宝飾品や時計のほか、自動車や住宅、美容関連の需要にも追い風が吹きそうだ」と説明します。資産効果の恩恵を受ける40代以上の消費が刺激されるとみます。
輸入高級車の販売も伸びます。日本自動車輸入組合によると、フェラーリの11月新車販売は前年同月比5%増の140台と11月の単月として過去最高を更新しました。英ロールス・ロイスは64%増の46台で過去最高だったとなります。
伊ランボルギーニは通年販売台数が過去最高となる見通しです。新車価格が2000万円を超える「超高級車」が軒並み好調に推移しています。
レジャー消費の意欲も旺盛です。JTBの調査では今年は(9連休)日並びの良い年末年始の海外旅行者数が前年度比32%増の100万人になるとの見通しです。新型コロナウイルス禍前の9割程度まで回復しました。株高の資産効果で潤う富裕層がけん引し、欧米旅行が好調に推移しています。
高額消費が伸びる一方で、物価高と実質賃金の伸び悩みに伴う節約志向は根強いです。11月に実施した米国発祥の大型セール「ブラックフライデー」では、イオンやセブン―イレブン・ジャパンなどが半額セールを展開しました。イオンは対象商品数を前年比2.5倍に増やして来店客の節約志向に応えました。
JTBの調査でも年末年始に「旅行に行かない」と答えた人が75%を占めた。混雑や自宅で過ごす以外の理由(複数回答)として、旅行費用の高騰(28%)や家計の余裕のなさ(25%)を挙げる人が目立ちます。野村証券の岡崎氏は「金融資産を多く持つのは年配が中心で、中間層を含めると資産効果の波及力はやや弱い」と指摘します。株高で消費の二極化が一段と進む中、個人消費全体の浮揚には2026年春季労使交渉での賃上げが焦点となります。 弊社は、住宅を扱っておりまして、都心か郊外論争、マンションか戸建てか、新築か中古か、どっちが悪いかはないと思います。購買力が上がらない中、商品のグロス値が高くなると、リセールバリューの高い商品に人気集中する現象はいたって普通のことです。都心エリアでは利便性が高いマンションが選択肢になりまして、郊外では、利便性でなく居住性能で駐車場付きの新築戸建てが選択肢になっています。
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