都心の中古マンション 最高値更新 23区内で広がる格差(日経新聞記事より)
2025-05-22
不動産調査会社の東京カンテイ(東京・品川)が5月22日に公表した4月の中古マンションの平均希望売り出し価格は、東京都心6区で前月比2.9%高の70平方メートル当たり1億6064万円(@758万)でした。最高値を更新しました。23区では投資家の資金が流入する都心と実需層の需要が集まる外周部で価格差が広がっています。 調査は事務所や店舗用を除いた専有面積が30平方メートル以上のファミリータイプの物件を対象としています。 都心6区(千代田・中央・港・新宿・文京・渋谷)は前年同月比で38.6%高くなっています。国内外の富裕層などからの投資が続いており、価格高騰が続いています。 「2024年の後半から売り時だと考えて築浅物件を手放す動きがでてきており、平均築年数が若返っている」(東京カンテイの高橋雅之・上席主任研究員)。都心6区の平均築年数が24.3年で、前年同月と比べて3.5年短くなっています。平均築年数は築浅物件が増えるか、築古物件が減ると短くなる。高値がつきやすい築浅物件が増え、相場が押し上げられている可能性があります。 23区内で価格差が拡大しています。城南・城西6区(品川・目黒・大田・世田谷・中野・杉並)は前月比2.5%高の8359万円、城北・城東11区は前月比1.6%高の6348万円でした。両地域は前年同月と比べて2割ほど高騰したものの、伸び率は都心6区の約2分の1にとどまります。実需層が主な買い手となる地域では価格に頭打ち感が出てきています。 首都圏(1都3県)は前月比2.3%高の5535万円で過去最高を更新しました。東京都は2.6%高の8309万円で、他の3県より2倍以上高いです。神奈川県は1.1%高の3883万円、埼玉県は0.1%高の2960万円、千葉県は0.9%高の2770万円でした。 近畿圏は前月比4.1%高の3100万円となった。大阪市中心6区(福島・西・天王寺・浪速・北・中央)が3.7%高の7530万円で最高値を更新した。前月比の上昇率では都心6区を上回った。 中部圏は前月比0.1%高の2308万円だった。名古屋市中心3区(中・東・千種)は0.8%下落の3869万円だった。前月比で下落するのは5カ月ぶりだ。東京カンテイの高橋氏は「名古屋は大阪や東京と比べて外国人の投資資金が入りにくいのと、実需層の戸建て志向が強いため、価格が上がりにくい」と話します。
(中央区 晴海フラッグから都心方面 正面にスカイデュオタワーになります)